2つの軸で考える

 

 

 認知症の症状がよくなった悪くなった、そんな風に十把一からげにされがちですが、穏やかな生活を送るためには、認知症症状を整理して考えることが大切です。

 

2つの軸で考える

 

 まずは、現在の症状を2つの軸から考えます。

記憶力や判断力といった中核症状はどうか。(中核症状の軸)
エネルギーが高すぎたり低すぎたりしないか。(エネルギーの軸)

 

 

 

 認知症なんだから、記憶力や判断力は落ちているに決まっている!というのは実は誤りです。ピック病(前頭側頭型変性症)は、行動障害型認知症とも呼ばれ、初期では記憶力を試す長谷川式ではほぼ満点をとるにも関わらず、万引きなどの行動が問題となります。

 

 エネルギーについても、高すぎても低すぎても困ったことになります。
具体的には

1)中核症状はどうか?

記憶力の低下、失語・失認・失行・実行機能障害

 

2)脳のエネルギーはどうか?

陽性症状 怒りっぽい、大声で怒鳴る、暴力をふるう
      幻視・妄想・不眠・介護抵抗・徘徊
陰性症状 意欲がない、傾眠、食欲がない、うつっぽい
と考えていきます。

 

2つの軸で考える

 

 なぜこのように整理することが大切なのかと言うと、この分類が治療に直結するからです。症状の整理が出来ていない状態で「記憶力が落ちているからその薬がほしい。それから怒りっぽくて眠れないからその薬もほしい。」と症状を羅列して全ての薬をもらおうとすると、願っていた状況と真逆の修羅場を招きかねません。危険です。