ケトン体質に変わる瞬間

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ケトン体質に変わる瞬間

穏やかでないタイトルになっていますが、これにはちゃんと訳が…笑

 

 人間の体は、誰でも標準装備としてエンジンを2種類持っています。ご飯とかケーキのような糖質を摂った時に、糖質からエネルギーを生み出す解糖エンジンと、脂肪を材料にしてエネルギーを生み出すケトンエンジンです。ケトンエンジンは控えめで、外から糖質が入っている時には働きません。ずーっと糖質が途切れずに入り続けていると、役目がなくてさびついてしまい、いざ必要な時もすぐには回りません。このケトン回路を日常的にスムーズに回せる体質を、ケトン体質と呼びます。

 

〇ケトン回路を回すメリット 
 ここではケトン体質のメリットを2つ紹介します。1つ目は、脂肪を燃やしてエネルギーにするから、体の脂肪の備蓄がどんどん使われてやせる!余分な脂肪がなくなるということ。そして2つ目は、ケトン体は脳において神経細胞の保護する働くので、頭脳明晰になる!ということ。美しく健康な体と、クリアな頭脳が手に入る、ということです!素晴らしいですね。

 

〇ケトン回路が回り始める瞬間
 これまで解糖エンジンを回していたところから、一定のプロセスを経てケトンエンジンが回り始めた瞬間のことを、複数の人が同じような言葉で表現していて面白いな、と思いました。
「今までとは違う不思議なパワー」
「羽が生えたみたいに体が軽くて体調がいい、心地いい!」
 
ケトン体質に変わる瞬間

 

 私自身も自分で実際に経験して、なるほどこのことを言っていたのか…と納得しました。万能感というか、昨日までと同じ世界なのに、何だか違う世界に見えて、感動しました。

 

 糖質制限について、医療の現場では、当然エビデンスや数字が必要とされます。ただ自分ごととして糖質制限をやってみようかな、と思われる場合には、あまりそういったことにとらわれ過ぎずに、一定期間まずはやってみた方がいいよ、とお勧めしたいです。データも大切ですが、1週間後、1ヶ月後のあなたの自覚症状がどうなのか?だから自分の体に聴いてみることも、大切にして下さい。

 

 糖質制限について本を書いている方で非常に多いのが、自身が糖尿病だったパターンです。従来の食事療法や治療を試すも、なんとなくしっくりこない。紆余曲折の末に糖質制限を知って実践した結果、このケトン回路が回りだすという経験をすると、お〜〜!と思うわけです。日々どんどん体調もよくなるし、痩せてみんなに驚くし、食事はお腹いっぱい食べられて幸せだし。もう「これまでの医療って一体何だったんだろう?」と思いますよね。自分が患者さんに助言や指導をする立場であったら、もう絶対に糖質制限を勧めるでしょう。一人でも多くの悩み苦しんでいる人を救いたい!と思って、熱心に。これまでの効果が微妙な(控えめな言い方です)食事療法よりも、説明に熱が入るのは間違いありません。それほどこの体験はインパクトが大きいということです。

 

 一部の人に糖質制限は宗教的!などと言われるのは、このあたりなんだと思っています。
 ある時を境に世界がガラッと違って見えて、羽が生えた感覚になって、周囲の人に情熱的に教え諭したくなる。これはもう宗教家のパターンそのものです(笑)。

 

ケトン体質に変わる瞬間

 

 ちなみにこのケトン体質を経験するには、ロカボではダメです。
いわゆる「ロカボ」というのは日本語では「ゆるい糖質制限」という風にも表現されます。山田悟先生(北里研究所病院 糖尿病センター長)が提唱されているロカボは、1食あたり20-40g, 間食10gで1日70-130gと糖質を控えめに摂りましょうという考え方です。「糖質を全く摂らないなんてありえない!」という方には、マイルドに感じますし、多くの方が安心する「バランスよく」という雰囲気もあり、受容されやすい考え方であるとは思います。

 

ケトン体質に変わる瞬間

 

 ただ、いくらご飯を半分や3分の1にしても、糖質を摂っている限りはケトン回路は回らず、ケトン体質のメリットは享受できない、という事実は認識すべきです。また、既に糖尿病の診断がついている方で、食後2時間の血糖140以下という基準を完全にクリアして合併症を予防しようと思ったら、ロカボでは限界があります。うんと高齢の方でなければ、糖尿病の方ではゆくゆくはケトン回路を回すことをゴールにした方がいいと思います。

 

 もちろん糖質まみれ、糖質三昧の生活よりはロカボの方が段違いにいい!ということは間違いないですし、全否定ではありません。一歩でもいい方向にアクションを起こす!というのには、ハードルが低いということはメリットが大きいと思います。
あなたが何を目的にして糖質制限をしようとしているのか、ということを明らかにして落としどころを決めるとよいと思います。